若い頃、よく山に登っていた。崖を、歩幅ぎりぎりの道を、30kgばかりの荷物をしょってひたすら歩く。
1週間ばかりの山ごもりである。人工的なものから離れたところでは、天候、風・・などといった自分では変えようのないものとの付きあい方がことさら大事になる。
どんな風が吹いているか・・・これを知らないと自分が守れない。仲間も守れない。
しかし、これ(風を理解する)だけではいけない。楽しめない。
たとえ、不遇な状況だったとしても天候が悪い、風が悪い、だから頂上までいけない・・・と、ただ嘆いていても何も生まれてこない。
風を理解した、その先が本当は大事なんだと思う。風をどう活かすか、その状況をどう楽しむか、ここが「知恵」で、どうにでも自分で変えていけるところである。
どんな風だったのかという事実は変えられなくてもいくらでも良い時間を過ごすことはできたし、いい思い出になっている。
暖かい風の日も、嵐のような日もあるが、知恵と工夫でいい一日に変える、そうありたいなぁと思う。